こんにちは。時々カメラ機材入れ替えを考えては止める事を繰り返しているnano(@nano2pic)です。
さて、今日は入れ替えの予定が全く無いXマウントのシステム、X-Pro2にXF56mm F1.2を着けて、中望遠の撮影の練習に行ってきました。
そこで何となく、この木を見て思ったのです。この木めっちゃカッコイイ。と同時に、富士フィルムのX-Trans CMOS機で撮ると、ディテールがちゃんと撮れないんだろうなと。
木の頭頂部を等倍まで拡大した画像がこちら。
400%
凄い。全然撮れてない。モフモフしてます。柔らかそうです。
当然、この木は本当はこんなにモフモフではなく、トゲトゲしているのです。違う場所にあった木ですが、同じ種類の木をもう少し近くで撮影した写真がこちら。
このトゲトゲした葉っぱが、綿あめのようにフワフワになってしまうのは、いわゆる「ポップコーン現象」と呼ばれている富士フィルムX-Trans CMOSセンサー搭載機の弱点なのです。個人的には、等倍で拡大して確認しない限りそんなに気にならず、遠目から見る分には大差ないだろうと思っていますが(信者)、シチュエーションによっては気になる人も多いようです。詳細を知りたい方はGoogle等で検索してみてください。色々と解説しているブログが見つかると思います。
さて、この通り、富士フィルム以外のほぼ全てのメーカーで採用されているベイヤー配列と比べて、「周期性の低いカラーフィルター配列」(富士フィルムの表現)であるX-Trans配列は、その周期性の低さ故に解像という点においては不利な仕組みなのですが、そんなX-Trans配列ユーザーの希望の光といえば、2019年頃からLightroomに実装されている「ディテールの強化(Enhance Details)」という機能です。
私が使っているmac版だと、「現像」モジュールで画像を選択して右クリック、または、「写真」メニューから、「ディテールの強化」という項目があります。これを選択すると、なんとAIを利用して画像を補完し、ディテールの描写を高めてくれるのだそう。
同じ画像ファイルのサイズを維持したままディテールの描写だけ強化するのではなく、画像の解像度を縦横2倍にしてしまうオプションもあるので、それを使ってみましょう。
使ってみた結果がこちら(等倍となるよう切り出し)
お、これは…!?まだモフモフ感が多少残っていますが、かなり良い線行ってるんじゃないでしょうか。
では、文字はどうでしょうか。アメリカで開発されたAIだし、やっぱり日本語は厳しいんじゃないの。ということでこの写真。
木の奥にいくつか小さく文字が書かれた看板があります。ただ、アンダーで撮ったのを持ち上げているので、全体的にノイジー。一応読めると言えば読めますが、文字はかなり潰れています。
というわけでこれにディテールの強化を適用してみると、以下の通り。
左の「危険物品」という文字であったり、右の三角コーンの貼り紙に書いてある「足元注意」「ご遠慮ください」あたりは、かなりうまく復元できているのではないでしょうか。
というわけで、富士フィルムのX-Trans配列の機種が好きだけど解像が気になる、という人は、ぜひLightroomの最新AI機能を使ってみてください。
おまけ
鶯も花の蜜を集めに(?)来ていました。かわいい。バズーカがほしくなる。
ではまた。